ニホンアカザトウムシ  Pseudobiantes japonicus

 

撮影日:2013.4 

撮影(採集)場所:東京都 

採集環境:落広林の石下や倒木下など。日差しが入るような開けた環境ではあまり見つからない、と思いきや里地の田んぼ脇の倒木下でも見つかる。ただよく見つかるのは少しひんやりとした湿度の高い環境という印象。

 

 体長3.5~4.0mmほどの中型のザトウムシ。

 雌雄ともに腿節の下方に数本の細い棘が並ぶ(雄の方が少し多い)。

 本州の関東(上の方は除く)~九州まで分布。

 

 刺激を受けると下の写真のように半透明の液体を出す(頭胸部の臭腺口から伝って腹部の脇に溜まる)。全ての種が出すのかは不明。

 湿布の様な臭いだが、なんとなくルートビアを思い出してジョッキで飲みたくなる衝動に駆られる。

 

また、1mm弱の卵を産卵し(産卵個数は不明)、飼育していると落ち葉の下側に産みつける。結構どれもそういう傾向があるようだ。

カマアカザトウムシの最も顕著な特徴とも言える触肢脛節・附節は下の写真のようになっている。ゼリーやバナナも食べるが、野外では小型の昆虫等を捕えて口へ運んだり役割もあるのかもしれない。

 

参考文献:日本産土壌動物検索図説

ガラス細工のような非常に美しい触肢
ガラス細工のような非常に美しい触肢